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2014年2月27日 (木)

戦利品の巻 (2014年2月)

前回の記事からだいぶ間が開いてしまいましたが、いちおう生きてます。じつは2月頃に用事で日本にいたのですが、無論「用事」だけではすまなかったのがこのSimacher。用事にかこつけてちゃっかり物欲をも満たしてきたというわけです。物欲以外にもけっこう物見遊山なんかに行ってたりするのですが (何をしに行ったんだ)、その辺の写真はまた後日ということで…。今回はモデルカー系の戦利品の紹介にとどめておきましょう。実際にはほかにも買い物をしているのですが。

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イクソ1/43 マクラーレンF1-GTR '95ル・マン優勝「国際開発UKレーシング」。都内某所で1500円弱でした。モータースポーツ界隈では有名な、日本人としてはじめてル・マンを制した関谷正徳選手が乗っていた車 (ウィニングクルーは関谷・レート・ダルマスとなかなか豪華)。イクソは一時期「イ糞」などという別称を付けられるほど品質に難があったようですが、最近のものはそれほどでも無いようです。ダイキャストなので価格も安く (某ミニチャンプスとは大違い…)、ディテールも必要にして十分といった趣で、結構バランスの取れた製品だと思いますが、実はこのモデル、リヤのディフューザーがついてません。さすがにディフューザーぐらい付けて欲しかった…。外箱がサルテ・サーキットを象っているのが面白い。


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全体のプロポーションは良好といっていい具合で、フロントカウル上のドライビングランプも再現されています。マクラーレンF1はもともとロードカーとして設計されていたためダウンフォース不足に悩まされたのは有名ですが、その他にも夜間走行時の光量不足が問題になり、現場で急遽ライトポッドを取り付ける改造を行っていました。進行方向に向かってすぼまるような、「<」状に曲がって取り付けられていますが、これはそれぞれ対角線上を (右側のライトで左を、左側のライトで右を) 照らす設計になっているためです。何か狙いがあってのことなのかはわかりません。



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こちらもイクソ1/43のBMW M3 Gp.A '89ツールドコルセ2位。秋葉原某所で1680円。E30型M3はDTMなどのツーリングカー・レースでの活躍ぶりが有名ですが、グループA時代のターマックラリーでもワークス4WDを脅かすほどの性能をたびたび発揮しました。写真の14号車は人呼んで「コルシカ職人」のフランソワ・シャトリオ/ミシェル・ペリンのコンビ (ちなみにシャトリオは医師免許を持ってるんだそうで) が89年TdCにスポット参戦した際のもので、終盤のアクシデントさえなければ総合優勝間違いなしと言われたほどでした。ちなみにBMW唯一のWRC総合優勝は、87年のやはりTdCにてベルナール・ベグィンが駆ったロスマンズカラーのM3があげています。


RIMG0197内装が白いので中身がよく見えますが、一昔前のイクソの品質なのでどうもスカスカに見えて間が抜けている。では自分でなんとかしてやろう、ということで、シートベルト・消火器・助手席フットレスト・ライセンスステッカー (? リヤクオーターウィンドウに貼ってある書類。たぶんライセンス関連のもの) を紙で自作。1680円なのでバラすのに躊躇はありません。消火器はどこに載っていたか資料がないのですが、だいたいのGp.Aラリーカーはここだろう、と見当をつけて助手席のヒザ下です。サイドの白い部分はデカール処理なのですが、見事に下地の赤が透けてます。トホホ。




RIMG0196消火器が見えるアングルから一枚。メインスポンサーの「BASTOS」はベルギーの煙草ブランドですが、有難いことに、古いモデルだからかデカールはちゃんと貼ってあります。このBASTOSカラーは80年代末期のツーリングカーレースによく見られた色で、これとほぼ同じカラーのシエラやM3がスパ24hなんかに参戦しています。ツーリングカーでBASTOSカラーのM3を走らせていたのは、のちにFINAカラーのマクラーレンF1-GTR (GTシリーズにも収録されたアレ) を走らせることになるイタリアのビガッツィでした。




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hpiレーシング1/43 アルファロメオ155V6TI '93 プレーンカラーモデル/レッド。マクラーレンと同じお店で2100円 (!?) でした。hpiは定価で買うと6000円近くするのでこれは掘り出し物です。欲を言えばフロントやサイドにでかでかと「サラセン人を呑む龍」のモチーフが描かれたレーシングカラーが欲しかったですがね。このカラーはETCCなんかに参戦していたアルファロメオ・75Evoのワークスカラーなのがまた憎い演出。hpiはこのほどモデルカー事業から撤退してしまったので、今後同社が精力的に展開していたラリーカーなどのモデルはかなり激しい奪い合いになるでしょう。ちなみに「定価で6000円以上のものを2000円で買った」例にベストモデルのベータMCがありますが、アレはどう考えても2000円程度のクオリティでした。


RIMG0199国際貿易特注・スパークモデル1/43 プジョー905E1bis '92年鈴鹿1000Km。1号車はデレック・ワーウィック/ヤニック・ダルマスのコンビ。905はル・マンでの活躍が有名ですが、SWCのモンツァや鈴鹿、ドニントンといった500km~1000kmの中距離レースでは、フロントにいかにもとって付けたようなウィングをくっつけて走っていました。この年の鈴鹿では見事この1号車が地元トヨタのTS010を破って優勝しています。通販で3570円のところを寸前で逃してしまい、ムシャクシャして南米の密林で1000円高のものを買ってしまいました。スパークの輸入元だった国際貿易はちょくちょく特注のスパークを出していましたが、すでに現在は取り扱いをやめてしまったようです。


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黒ではなく白いハチマキにチリトリのようなフロントウィングと、なかなか好みの分かれそうな外見です。この年、905はル・マン以外のレースではすべてフロントウィング付きで走っていましたが、フロントウィングが付きながらカウル前面にヘッドライトが付いているのはこの鈴鹿仕様だけです (白いハチマキも鈴鹿のみの仕様。カウル上にヘッドライトが付いているせいで、この車はヘッドライトがカウル上に2灯、フロントガラス前に2灯、ルーフに補助用2灯と、ライトのオバケ状態になっています)。「スプリントだけど耐久」という1000kmレースの独特さを表すようですが、やはりフロントウィングがカッコ悪いのか白鉢巻がマヌケに見えるのか、あまり売れてないようですね。なにしろ3570円ですから…。ぼくはこういう、ウィングやら何やらゴテゴテくっつけてグロテスクになった車は大好きです。白いハチマキも精悍で格好良いと思うんですがどうでしょうか。





905E2-92Monza-Alliot-Baldi

参考までに実車の写真を一枚。92年モンツァ500km、フィリップ・アリオ―/マウロ・バルディの車です。カウル上のヘッドライトが塞がれているのがわかりますね。






RIMG0201真打ち登場その1。正直手に入るとは思っていなかった、スパーク1/43 ケーターハムCT03 モナコGP '13 C.ピック。定価の6500円で手に入れました。コイツは13年末発売で、14年2月に日本へ来たらもう全滅、というかげろうのように短命なモデルでしたが、まったくの偶然によって秋葉原某所で入手できたわけです。当日ぼくはちょっとした用事で秋葉原にいたのですが、用事を済ませてさあ昼食だ、とサイゼリヤに行こうとしたら思ったより遠く、じゃついでにそこの模型屋まで行って見っぺ、と足を伸ばしてみたらなんとそこに一台だけあった。聞くと他店から流れてきた商品だったそうです。よくぞ生き残っていてくれたと、まるでジャングルから故・小野田少尉を見つけ出した人のような心境でした (謹んで哀悼の意を示します)。


RIMG0202マレーシア資本のチームとして4年目に突入したケーターハム (旧チーム・ロータス)。威勢がよかったのは最初の2年だけで、あとは毎年マルッシャと最下位争いばかりしているという不甲斐ない状態、2013年はついにコンストラクターズ選手権のドンケツという惨状。12年までの深みのあるグリーンから一転、明るいメタリックカラーに黄色のアクセントというポップな配色になり、カラーリングだけなら2013年最優秀賞をあげたいぐらいの出来栄え。勿論モデルでも独特な緑メタ (玉虫色などと揶揄されたり) はしっかり再現されています。とりあえず、ノーズの段差カバーが装備されたスペインGP~イギリスGPの間のモデルで本当に良かった。


RIMG0203モデルはモナコGP仕様ですが、ハーフウェットから徐々にドライという難しいコンディションの予選でガルデがQ2進出を果たして15番手を掴んだ以外はチームにとって特に見どころ無く終ったレースで、勿論ピックはTVにもろくすっぽ映してもらえませんでした。ところでこのノーズ、段差カバー付き仕様のレースではノーズ下にペリカンの嘴のような膨らみがあるのですが (ロータスE21参照)、残念ながら再現されていません。当初チームは段差カバーを付けずにいましたが、スペインGPでついに装着。しかしハンガリーGPで突然外されてしまい、その後最終戦までそのままでした。効果が確認できなかったからとも、タイヤが2012年仕様に戻されたからとも言われています。

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T127とのツーショット。グリーンの具合の違いがよくわかります。CT03は前年のCT01のモノコックを流用・改造して作っているので (サイドポッド前面とロールフープ周辺を見比べるとわかる。この部分を再設計するとクラッシュテストのやり直しになるため、他を改造していてもここは手付かずという場合が多い)、特に段差ノーズ仕様は前年型に瓜二つでした。この年のケーターハムは、段差カバーの一件もそうですが、単にトップチームの猿真似に終始していただけという印象で、何をどうしたからどうなった、という所まで気配りをしていなかったように見えます。決して貧乏ではない、リソースはあるけど使い方がヘタクソというか、これではフェルナンデスも愛想を尽かすでしょうなあ。

*ちなみに「CT02」は、ケーターハム製のスポーツカーに付けられる予定の名称だったといいます。実際にケーターハムはローラと提携して、ラディカルSR9みたいな感じのトラックデイ・カーを作りましたが、それにCT02の名前が冠されることはありませんでした。

RIMG0205真打ちその2。BMW公式1/43 BMW M3DTM '12。カーNr.1は前年度DTMチャンピオンを手土産に、20年ぶりにDTMに復帰したBMWにアウディから移籍してきたマーティン・トムツェク。彼の父親はDMSB (日本のJAFモータースポーツ部門みたいな所) の重役だそうです。箱にはメーカー名は書いてないですが、ネット情報ではどうもプレミアムクラシックス製のようです。あそこは名前の通り、主に60年代ぐらいのクラシックカーや働く車なんかのモデルを作ってる所なんですが、こんなものも作っていたとは。お値段もプレミアムな11,700円。文句なしの自己最高値記録更新です。



RIMG0206ネット通販で買ったのですが、運搬状況がわるかったのか紙箱がヨレヨレの状態で届けられました。おかげで開けるのにも一苦労。トップ面右上にBMWのマークが刻印されています。このモデルも発売から結構時間が経っているので、多少状態がわるくてもやむ無しといったところでしょう。希少価値のありそうな一台です。なんてったってBMW公式ですから。






RIMG0207箱裏。メーカー名はどこにも書いてません。現在、これと同じ12年仕様のM3 DTMがミニチャンプスから発売されており (昨年8月頃だったか)、BMW公式モデルもそちらにシフトしているようです。ミニチャンプスは定価が8000円弱でしたが、公式モデルはこれと同じ値段でした。ミニチャンプスはダイキャスト製でディテールがやや甘く、どう考えても8000円も取るような商品じゃないと思うのですが、これも現在超品薄だそうです。スパークといいPMAといい、最近はどこも商売する気があるのやら疑いたくなるような状態で、コレクターには辛いご時世であります。



RIMG0208こちらはレジン製で、各部の造形もカチッとしていて精密ですが、モデル・台座ともデカールがやや浮き気味なのが難点。台座はいちおうカーボン調の処理が施されています。ミニチャンプスはレース仕様をモデル化したのに対し、こちらはフロントフェンダーやリヤカウル、サイドミラーなどから開幕前のテスト仕様ということがわかります。フロントタイヤ後のフェンダーの傾斜が階段状になっていないこと、ミラーがZ4GT3などと共通なこと、リヤフェンダー後部が垂直になっていないことから判別できます。吊り下げ式ウィングの接続部が異常に細く、強度面で心配していましたが、それなりの強度はあるようです。接続部のデカールが浮いているのと破れ気味なのが残念。


RIMG0209うーんこの造形美。 この車、ハコ車の中では一二を争う美しさだと思います。荒々しさと繊細さがうまく同居していて、それをシンプルな白地にMストライプのワークスカラーが引き立てています。そしてぼくの大好きな吊り下げウィング。ミニチャンプス製はこの吊り下げウィングの支柱が厚ぼったくて駄目ですね。こっちは造形は良いだけにデカールの質に難があるのが残念というか…。この年、ゼッケン1を付けたトムツェクはアメリカのジョーイ・ハンドと共にチームRMGから参戦。ブランズハッチでFLを記録しましたがPP・優勝とも無しと苦戦し、ランキング8位でシーズンを終えました。この年チャンピオンとなったスペングラーの7号車も両社からモデル化されています。車体色がマットブラックなのでデカールがさらに浮いてますが…。


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リヤビュー。ディフューザーやウィング支柱はさすがレジンと思わせる細さです。リヤカウル真ん中の「M」デカールの具合がちょっと良くないですね…。造形的には文句のないモデルなんですが。







さて、モデルカーの紹介は以上でおしまいです。後日気が向いたらまた記事を書いて、今度はモデルカー以外の収穫を紹介しようと思います。それではいずれまた。

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