カテゴリー「MMD」の記事

2015年4月30日 (木)

いまさらながら第14回MMD杯総括

だいぶ更新の間が開いてしまいました。申し訳ございません。語る言い訳もないですが、いろいろあって外出→帰宅→ツイッタァ→就寝という生活サイクルを崩せなかったわけですね。たぶん今後もこんな感じだろうとは思いますが、更新頻度についてはもうちょっと努力させていただきマス…。



本題。今回のMMD杯ですが、予選版の記事にも書きましたが自分のやりたいことばかり好き勝手やってた割には予想以上に伸びまして、前回杯につづいて第11回以来続いていた不振の流れを完全に断ち切った形です。意外と視聴者サイドにはレースカー好きな方多いのかな。一時は入賞も期待できそうな数字でしたが、けっきょく今回も審査員各位のおメガネにはかなわなかったのか、入賞はかないませんでした。しかし前回杯から引き続いての「無冠の傑作」タグ贈呈、やはり見てる人は見てるというか、とても嬉しいです。そういう行為がぼくのモチベーションの維持に大いに役立つのでありますよ。でもやっぱりつぎこそは制式な入賞をしたいですね…。

さて動画の話。コメントで「質感」の話題をしている人が多い気がしますが、モデルのこの質感はMMEで「下っ腹P」氏の「GreenerShader」をストレートほぼそのままでかけて、それだけです。出力したあとにPhotoshopで個別に色調をいじったりはしますが、それはあまり大きなファクターではないと思います。基本のエフェクトがしっかりしているから、最小限の補正で狙った効果をバッチリ引き出せるわけですね。このエフェクトファイルは特に実写合成系の絵をつくる際には個人的に手放せないと思っているものです。優秀なエフェクトです。

モデルのポージングや動きなどは、ネットや雑誌で見つけて記憶してあった構図を流用したり、自分で「こういうシーンで誰をどこに配してどういう動きを…」と妄想したりして、今回はそれをいったん簡単な絵コンテ (棒人間レベルの) にまとめてから作りました。そうすることで、ここはこういうポーズのほうが格好良いとか、現実ならもうちょっと位置をこうずらしたら良いんじゃないかとか、具体的な改良点が見えてくるわけです。意識してそうやったわけではないですが、メカニックがピットワークなどの作業をしているシーンと、観客やジャーナリストなどの部外者が車を傍観しているシーンがだいたい半分ずつぐらいになったと思います (前者のがちょっと多いかな?)。ぼくの好みとしてはモロにどっち、というのではなく、レースカーが止まっていてそのまわりに人がいる、という絵が好きなのです。それはたとえばコースインにそなえて最後の調整やドライバーへの指示といった作業に追われるメカニックであったり、はたまた今まさに車に乗り込んでたったひとりの戦いの海へ漕ぎ出さんとするドライバー、競技車両に違反や不備がないか点検する大会車検委員、あるいは秘密のベールに包まれていた最新兵器を一目見ようと接近する観客、またそれを写真におさめてスクープにしようともくろむジャーナリスト…。モータースポーツ、特にフォーミュラー・カーのレースは陸上競技のような個人競技的要素がつよいですが、やはり「走る人」とそれを「走らせる人」、その流れをそばで見る人、そういう「人の集まり」があってこそ面白いんだなぁ、とは常日頃から思っていることです。予選版の記事でも書きましたが、撮り方・見せ方はモロに戦車模型のジオラマを意識してありますので、その辺も知っている人は頭のなかで比較しながら見てみると、また別な見え方をしてくるかも知れません。

ポージングについてすこし補足します。タイヤ交換や車を押して移動するシーンなど、キャラクターが動いているシーンを止め絵で演出する際、ひじょうに参考になるアドバイスがありまして、すなわち「ふたコマ前のポーズ」を意識せよ、ということです。これは「ルパン三世 カリオストロの城」はじめ多くのアニメ作品を手がけてきたアニメーターの大塚康生氏のことばで、もともとは田宮模型が現在のMMシリーズにあたる製品で兵士の人形を製品化した際、そのできあがりのテストショットを見た氏が田宮社長に向かってつぶやいた「(ポーズが) 二コマ遅い」という台詞です (このへんのエピソードは田宮俊作著"田宮模型の仕事"に詳しい)。いま兵士が肩に小銃を構えて射撃する場面を考えると、たとえば人物に肩付け射撃のポーズをとらせて小銃をもたせた場合と、じっさいに兵士が小銃をとって射撃しているシーンとでは、同一のポーズにはなりません。射撃の際には反動がかかるので、前者のようにポーズをとらせても、どこかぎこちなく、「硬い」表情を与えてしまうのです。同様のことは、「動き」のあるシーンのおおよそすべてに対して言えることです (敵の銃火をさけてジグザグに走る兵士、部下に突撃を指示する指揮官など)。このようなシーンを止め絵の連続体であるセル・アニメで再現する際、実際にはある挙措の「瞬間」のポーズではなく、その二コマ前のポーズがもっとも躍動的に見えることを、アニメーション界の巨匠であり大掛かりなアクション・シーンの作画をことに得意とする大塚氏は知っていたのでしょう。ぼくのような止め絵専門のMMD作家にはひじょうに参考になるので、特にここに記します。この動画のポージングが氏の箴言を参考につけられていることは言うまでもありません (実際にどの程度効果をあげているかは別として)。

じつは今回の動画、これを作るのにかかったコストは撮影ブースの6000円分だけなんです。動画のために新規に買ったというモデルカーはなく、すべてぼくの個人コレクションの中から出ていますね。ブースというのもヨドバシカメラで適当に見て決めたもので、いわゆるホワイトボックスの簡易的なヤツというのか、直方体の中に白い布をたらして上から蛍光灯で照らし、中にものを入れて手軽に白バックの写真を撮ろうというグッズです。30センチ四方ぐらいのサイズで、1/43スケールなら二台ぐらいは並べて撮れるかな、というくらいのもの。1/18スケールはかなり厳しいです。これで元写真をとってPCで少々加工し合成するわけですが、いちばん神経を使ったのはモデルカーを台座からはずす作業でした。基本的にモデルカーというのは台座にネジ止めで固定されていて、これを外すにはまず透明のアクリル製ケースをとめているテープをひっぺがし (モデルをケース・台座込みで鑑賞するぼくにとってはみずからの髪を引きむしるがごとき所業!)、アクリルケースを外し、ネジをまわして外し、タイヤのゴムが一部溶けて台座にひっついている (経年変化でそうなる) のを慎重に引き剥がし…と、まるで古代遺跡から発掘された文物をあつかうが如き繊細さを要求されるのです。しかもそれを数十台。最近のモデルカーは外箱や台座も凝って作ってあるものが多いですが (そもそも台座から外すことを想定していないものもある)、台座にひっついたままだと絵的にいろいろ制約が生じるかと考えたので、寿命をゴリゴリ削りながら撮影の都度ぜんぶはずしました。つぎがあったら (構図上そのままでも大丈夫な絵では) 台座はそのまんまにしておきます…。

次回予定ですが、じつは次回第15回MMD杯をもってぼくの同杯参戦が10回目の大台に乗ります (同時に入賞への連敗記録も大台に…)。なのでここらでひとつ総集編というか、ベスト・アルバム的なものを予定していたのですが、今回のやりたい放題やった作品がおもいのほか好評であったので、これの続編というか、キープコンセプトでもう一本つくるかどうか考えているところです。元来ぼくのMMD杯参戦スタンスとして、「つねに発想が新しい何かを取り入れる」というのがあって、たとえばロモグラフィーだったり、写真を一度紙に焼いて撮ったり、縦構図に限定したみたり、登場キャラにこだわってみたり…。なので単純にまるきり同じ発想で二度目の動画というのは、なんだか二匹目のドジョウを露骨に狙っているような気がしてあんまり好きではないのですが、ポジティヴな反響が多く得られた以上ぼくとしても継続して好き勝手やるのをやめる理由はありません。すべては時間と手間との兼ね合いです。次回杯を一本で行くか、ひさびさに2カーエントリーとするか、ちょっと悩みどころですね。どうしても見たいという方は記事コメントはツイッタァなどで要望をくれると、作品が実際に出てくる可能性がちょっと上がります。

以下コメント返しとしたいと思います。長いので格納します。

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2015年1月17日 (土)

2015年いっぱつめ/第14回MMD杯予選

新年早々ご無沙汰して申し訳ありませんでした、Simacherです。じつは三が日後ぐらいに記事書けばいいやと思ってたら風邪を悪化させてしまい、しばらく寝込んでおりました。というわけで今回、新年のアイサツもそこそこに、今回開催される第14回MMD杯のぼくの動画の解説記事をもって2015年をキックスタートしたいと思います。動画はこちら。



動画をご覧になった方はわかると思いますが、今回の主題は「モータースポーツ」。もともとぼくの「本業」だし、いつか本格的に取り組んでみたかったテーマでもありますね。いままでグランツーリスモシリーズで「自動車と女の子」の構図は何度もやってきましたが、市販乗用車を排した、完全な「モータースポーツ・シーン」で作るのは今回がはじめてです。

写真はすべてぼく個人所有の1/43スケール・モデルカーを使用しての撮影で、そこにMMDモデルを合成しています。このスケールのレースカーだとだいたい全長80mm~100mm前後のサイズなので、普通のカメラで撮影すると被写界深度がけっこう厳しいんですが、まあそこは構図や編集でどうにかしていきましょう。主にスパークモデル・ミニチャンプス・ときどきQ-MODELといったラインナップで、手持ちのモデルの関係でF1とスポーツカーしか出てきません。最終的に両者が同じぐらいの枚数になるように調整したいですが、実際に持っているのはスポーツカーのモデルがかなり多いです。

今回の手法で意識したというか、根底にある考え方のひとつに、「戦車模型のジオラマ」があります。戦車や航空機など、いわゆるミリタリー模型の世界では、たとえば「沃野のただ中、砲を掲げて突進する戦車」とか、「激しい市街戦のさなか、瓦礫の山と戦車のあいだでつかの間の休息を貪る兵たち」といった、見ているだけで想像をかき立てられるような大作・力作ディオラマが多数存在しますが、レースカーでそういった作品を不思議とみたことがありません。そういった作品を見ることで、たとえば戦車戦の歴史に対する知識を蓄えるきっかけになったり、ジャンルの振興にはとても有為だと思うので、今回それのモータースポーツ版をやってみたわけです。戦車模型だと背景の街並みや木々まで作りこむ人が多いのですが、今回は主に時間の制約でそういった小道具を用意できず、「車と人」のみの絵ですが…。

特に今回、タイトルにもあるように、レースカーを実際に支えているメカニックやエンジニア、そういった部分にフォーカスを当てた絵を集中的に見せたいと思っています。また戦車の話で恐縮ですが、たとえば戦車だったら、華々しく敵戦車や陣地に向けて砲撃しているシーンとか、勇ましく進撃するシーンなんかが華になるわけですが、一方で休息する戦車兵とか、撃破されて打ち捨てられた戦車とか、そういう躍動と躍動の狭間にある「一瞬の間」みたいなシーンがぼくは大好きなんです。そういうシーンは、えてして人間の情感とか、場の空気とか、そういうものがにじみ出てくる絵が多い気がするのです。レースカーで言えば、コース上で全力疾走していた車がピットに飛び込んできて静止する。メカニックがそれに飛びついて、タイヤ交換や応急修理やらの作業を懸命にすすめる…。あるいは、大事な予選タイムアタックの直前、エース・ドライバーをコース上に送り出さんと車の脇で待機するメカニック。頃合いを見計らい、そのメカニックたちに手サインでパッと指示を出すエンジニア…。そういう、静寂のなかの激動、みたいなものをどうしても伝えたいのです。モータースポーツというと、もちろんレースカーが速くて格好良いのもそうですが、あれの格好良さの大半を、ぼくはそういった「間合い」の中に見出すのです。

音楽はたぶん予選と決勝で変えることになると思いますが、今回の予選版はDollie De Luxe「The Waltz Arias」という曲で、ブリジストン・ポテンザの1988年版テレビC/Fに使われたものです (最後のしゃべりもこのC/Fから)。このコマーシャル、モータースポーツ好きの琴線にズバズバ踏み込んでくるような映像で、おそらくぼくが見た日本のコマーシャルのなかではいちばん好きな映像です。ラストの台詞、あれはまさにぼくの心境を代弁しているようですね。これからもモータースポーツ・ファンであり続けたいと思います。 すでにモータースポーツ・ファンである方が、今回の動画を見てその思いを新たにしてくれれば幸いですし、あまりモータースポーツのことを知らないという方も、これをきっかけにこのすばらしいスポーツに興味を持つようになってくれればと願っています。

あまり多く書くと決勝終了後に書くネタがなくなりそうなので、今回はこの辺で。予選動画のマイリスト登録による投票も、よろしくお願いします。それでは、MMD杯決勝動画の記事でお会いしましょう。

2014年9月18日 (木)

第13回MMD杯総括

さる9月1日21時丁度をもって、第13回MMD杯のマイリス投票期間が終了し、これにともなって第13回MMD杯の幕が閉じられました。今回SimacherPは公務多忙のため一本のみのエントリーとなりましたが、第11回から続いてきた不完全燃焼の流れをなんとかここで一旦断ち切ることが出来、達成感とともに安堵感をおぼえているところです。一貫して目標としてきている入賞にはまたしても届きませんでしたが、決勝用動画が9月1日21時の時点で4165再生/142コメ/275マイリスを達成、また今回おそらくぼくがMMD杯参戦を開始して以来初めて「無冠の傑作」タグを付けてもらうことが出来、入賞にまたしても届かなかった悲しみをだいぶ和らげてくれました。タグ付けてくれた方、本当にありがとうございました。左が予選動画、右が決勝用動画であります。再生、コメント、マイリスト、宣伝してくれた方に感謝。


さて、動画の解説を。ご存知人気爆発の某ブラウザゲームのキャラクターたちです。モデルは「とらはぜ」氏製作の一連の姉妹を使用しましたが、この子たちのなんとなく地味くさい佇まいがとても良く表現できていて、見た瞬間から「あぁこいつら使うしかねぇなあ」なんて思ってました。実際に何枚か作ってみても、こういうストリートフォト系の写真に似合うこと似合うこと。性格的に「派手」と「地味」では後者のほうがすきなので、今回はいつも以上にぼくの趣味全開と言えなくもないです。

テーマ「WABISABI」、これはまああえて説明せずとも理解してもらえるかと思いますが、作るにあたってすこし考えたのが、ぼくが前々から動画・静画を作る際に決めていた「女の子に武器を持たせない」という原則。MMDには銃器類はじめいろいろな武器モデルが存在し、事実ぼくも小火器のたぐいが大好き (大口径主義者なのでオリジナルルックのFALが一押し) なのですが、なんとなくそういうものを少女にもたせてしまうのはなんだかなあ、と思いまして、以来「現実世界の女の子には武器を持たせない」方針で静画を作っています (兵隊フィギュア的な設定で機関銃や大砲なんか構えてる絵はありますが、あれはあくまでも建前上「スケールモデル」ということで…)。
ぼくはべつに左翼的な思想の持ち主でもないし、とりたてて平和主義者でも無いのですが、元ネタのゲームも設定上女の子が兵器を手にとって (というか彼女たち自身が兵器の化身といえば良いのか) 戦うわけで、みんなある意味ガンダムが殴りあうのを眺めるノリでそれを想像しているんじゃないかな、と。現にそういった戦闘シーン満載の動画は今回たくさん見受けられましたね。そういった作品を否定するつもりはまったく無い (否定してしまったらあのゲーム自体が成り立たなくなっちゃう) けれど、ひとつの解釈として、彼女たちを等身大の女の子そのものとして映した作品を出そう、と考えたわけです。動画で使った子たちはキャラ的にもそうだし、何より服装があんなんなので兵装をはずせば完全にその辺の女学生です。こう、駅とか街中とかどこにでもいるような、その辺でお菓子食べながらだべってる感じの。もし本当に、そういう女の子たちが武器をとらなきゃいけないような状況があったら、それはとても哀しいことだと思うのです。もちろん現実には (少なくとも現在の日本やマレーシアでは) そんなことは絶対にありえないし、だからこそこういう設定の漫画やゲームやアニメを後腐れなく楽しめるわけではありますね。好きなだけ楽しんだらいいと思います。
その一方で、設定上ゲーム内の彼女たちは戦うのが「仕事」です。どうもはっきり明かされていませんが、彼女たちが戦わなかったら人類の未来がなんかあぶないらしい。人類しっかりしろよとでも言いたくなりますが、一方でもし人類がしっかりしだして、彼女たちが戦わなくとも良い世界になったらどうでしょう。勿論よろこばしい限りですが、そうなったらおそらく彼女たちは心の何処かに風穴が開いたようになるんじゃないでしょうか。一生の中でももっとも多感な時期に、もっとも激しい戦闘に身を投じ、それだけを目的として生きてきたのだとしたら、若い脳は柔軟だから案外すぐにその場その場で適応するかも知れませんが、たぶん戦争が終ってただの女の子に戻っていいよと言われても、一朝一夕で割り切れることは無いだろうかと想像します。入ってくる刺激が強すぎると、それはそのまま意識の中まで居着いてしまうわけです。この辺は掘り下げればいくらでも重厚なテーマになりそうですが、今回の場合「もし武器をすててもよい世の中になったら」的な想像で作った絵もあって (全部では無いですが)、そうなった彼女たちの心の影の部分というのか、そのあたりの「哀愁のある絵」を意識した構成になっています。どうも趣味が後ろ向きでいけませんね。

音楽はどうもいらんことまでペラペラ喋りすぎだと思うけど曲はやっぱり素敵な巨匠・坂本龍一の「水の中のバガテル」。もともとサントリーか何かのCM曲で、その後アルバム「Works」に収録された曲です。テーマがテーマだし、こういうシンプルなピアノ曲がいちばん合うだろうということでこのチョイス。背景の写真素材ですが、今回とても外まで撮りに行く時間がなかったため「写真素材 足成」より借りてきました。なので個々の写真がどこで撮影されたものかまではいまひとつ把握していません。素材を外部だよりの状態にすると自分で好きな構図が選べないのでテーマの一貫性を出すのにやや苦労しますが、慣れてくると逆にそこが勝負どころと思えるようになって来たりします。

そして今回、長らく応援していただいたお礼の一環として、今回の動画に使用した写真ファイルを公開したいと思います。くわしいことはファイル内のReadMeファイルに記述してありますが、デジタル写真立てか何かに入れて眺めるもよし、紙に焼いてSimacherPごっこをするのもよし、拡大してあら探しをし、それを作者に伝えて悲しませるもよし (あんまりやり過ぎないでね…w)。ただ、素材サイズ的にPC壁紙にはやや小さいかも知れません。ダウンロードはこちらから。

では以下、恒例のコメント返しといきましょう。長いので例によって格納します。

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2014年8月30日 (土)

フォトジェミック覚書: MMDによる実写合成法

先だって、MMD動画上の実写合成映像を作っている方々とあってお話をする機会に恵まれた。ぼくはもう3年ぐらい静止画専門みたいな感じでやっているのだが、縁あってとある上映会の席上で、ほかの大勢のすばらしい動画にまじってぼくの動画を紹介するという幸運にあずかったのである。それに合わせて、自分のやっていることがどういう感じの手順を踏んで出来るのかとか、どのぐらいこういったことをやっているのかといったこともすこし説明することになったのだが、ふとあることに気づいた。ぼくがこういう実写合成を手がけ始めたのは第7回MMD杯のころで (第6回も静止画中心ではあったけれど、あれはまだ本格的にそういうジャンルに踏み込む前の、いわば暗中模索、とりあえず何か作って出そうと突っ走った結果の産物である)、時期的には2011年の夏ということになる。この夏で三年目になるのだが、2011年の夏にぼくが仰ぎ見ていた実写合成の大家である某H氏や某K氏 (氏の動画は現在でもニコ動「フォトジェミック」タグでみることができる) は現在アクティヴに作品を投稿しておらず、三年間ずっとMMDの合成静止画を作り続け、律儀にMMD杯に毎回出場しているのはもうぼくぐらいしか残っていないのである。旧知であるStaryu氏いわく「いまはSimacherさんが (この分野を) 代表しちゃていいんじゃない?」とのことなので、僭越ながらこうして最新の合成ノウハウを書き留めておく次第である。ノウハウといっても、写真というのは撮る人のセンスに影響されるところが大で、MMD写真でもそれはおそらく変わらないので、今回は基本中の基本、MMDをさわりはじめたばかり、といった人がひと通りのことをこなせるぐらいまでを目標としたく思う。

さて、MMDで合成した写真を英単語の「Photogenic (写真うつりが良い、とでも言おうか)」からの転用で「フォトジェミック」と呼ぶのだが (被写体がミクじゃない場合はどうなんだろう)、これを「魅せる」キモの部分はずばり、影である。構図的に地面に映る影が見える絵の場合、この地面影がどうなっているかという一点のみで、極論すれば作品が「マル」か「ペケ」かの判断をされてしまうこともあるのだ。MMDはソフト内で影も投影してくれるのだが、そのままではやはりリアリズムとしては圧倒的に不十分であり、したがって作成者は持ちうる全力をもって、まずこの「足元の影」という命題を解決しなければならないのである。この解決法はいく通りか存在し、それぞれ時間や手間やPCのスペック、また所有する処理ソフトなどによって取りうる解の選択肢が決まってくる。ぼくは王道を往くPhotoshopを愛用していて、いわばすっかり甘やかされてしまっているのだが、まだPCがウンコだった時代にはMME無し、Photoshop無しという縛りプレイ状態での製作をやっていたこともあって、これは勿論仕上がりという点ではPhotoshop仕様にすこし劣るのだが、いちおうひと通りの鑑賞に耐えうる状態にまで持っていくことはできるし、構図の工夫などで与える印象はいかようにも変化する。いわばうさぎはうさぎの走り方があるし、馬は馬の走り方があって、どっちも其々速いよね、といったところだろうか。以下、長くなるので格納するが、影編集の基本、またそれぞれPhotoshopを使用しない場合、使用する場合に分けて、いくつかの影の処理方法を見て行きたいと思う。

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2014年3月10日 (月)

第12回MMD杯総括

さて、1月18日の予選開始をもって開幕した第12回MMD杯ですが、投稿・投票期間を経て、さる3月3日、すべてのプログラムを消化しめでたく閉幕しました。今回、ぼくにとって第6回以来通算7回目となる参戦を果たしましたが、以前書いたとおり急用で2月中旬まで日本にいたため、動画の製作に多少なりとも制限の加わったコンディションでの参戦となりました。たまたま東京じゅうを歩きまわるような用事だったため、その合間々々にあちこちで撮ってきた写真でもって、ぼくがいつもGTでやっている実写合成の素材にしよう、と思い立ったわけです。



3月3日・日本時間21時の時点で、本選動画は2106再生・60コメント・117マイリストを達成しました。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。

製作のバックグラウンド的なものですが、タイトルにあるとおり全部縦の写真で作っています。というのは、GTのフォトトラベルで素材を撮るときはだいたい横構図 (最近はそうでもないですが) で撮るのに、日本に行っていざカメラを構えてみると、無意識なのか何なのか、撮る写真が全部縦構図になっているんですね。これはこれでなかなか面白い、いっそ動画一本ぜんぶ縦向きにしてしまえばいいんじゃないか、と思っての製作です。この辺のお話は以前、日本に遊びに行ったときにご一緒したZebr@さんのブロマガ記事にもちょっと触れられています。…自分ではこんなこと言ってたなんてもう忘れてしまってるのですが、なるほどこれは以前からあった考え方ですね。簡単に言うと、東京の街は「地平線が見えない」ようになっている。たとえば一枚の写真の中で、奥行きを「前ボケ・ピント・後ろボケ」の三段階に分けて考えると、その三つの段階のすべてに縦方向の主線が複数入ってくるわけです。背景はたとえば電柱や高架、ビルディングだったり、前ボケなら手すりや柱、店の軒先など、そしてピントは大体の場合「人」に合わせますからこれも縦方向の伸びですね。ケランタンの田舎だと特に背景、後ろボケの部分に入る縦の主線がほとんど無いので、結果的に地平線を意識した作品になってくる (=横構図になる) わけです。ちなみにケランタンでいちばん高い建物は、電波塔のたぐいを除くと、ケランタン川の川べりに建っている15階建てのマンションです。

ただ実際の合成段階ではちょっとばかり苦労しました。それまでほとんど横構図のGT写真で遊んでいたぼくにとって、横の主線を意識しない構図に被写体をはめ込むのはほとんど初体験と言っていい状態で、「慣れる」までにそれなりの時間がかかりました。結果として何枚かボツカットがあります。一枚だけ、予選の動画にボツカットがそのまま入っていますが、予選動画を上げた段階では本当にあの数枚しか完成していなかったゆえです。言い訳というわけでは無いけれど、撮り歩きといっても用事がてらのことなので、時間を見つけて撮り溜めしておくというわけにはなかなかいかなかったもので…。日本から帰国したのが2月13日深夜で、翌14日早朝にKLに到着するスケジュールだったのですが、KLからコタバルまでの飛行機の待ち時間が4時間弱もあったので、本選動画は飛行場のコンセントにPCをつないで作っていました。MMD杯の動画を飛行場のベンチで作った (しかも長旅でグロッキーになりながら。長いフライトは本当に疲れる…) 作者はたぶんぼくだけです。

さて、ここまで苦労 (身から出た錆?) を重ねて作った動画ですが、応援してくれた方々には申し訳ないですがぼくとしては今回の結果にはたいへん不満です。あまり大きく外したという印象は無いし、ぼくとしてはこの動画で入賞とまではいかなくても、コンスタントに数百マイリスト (200~300ぐらい) は出せるという自信があったわけですから。117マイリストというのは、ぼくが杯に参戦しはじめて以来の個人最低記録です (ぼくがあらゆる意味で時空の彼方に葬りたいと思っている第6回ですら200ちょっとはあった)。データを見ながら書いてるわけでは無いのですが、体感的には前回から急に数字が稼げなくなった、という印象があります。参戦数がどんどん増えていって、個々の動画にあまり目が向けられなくなっていることの現れかもしれません。そういった激戦区の中で、なんとしてでもまずは再生数を稼がなきゃいけないわけです。ぼくみたいに地味な動画を作ってる製作者は辛いところですね。もちろん「数字だけがすべてではない」ということは重々承知の上で言いますが、入賞していない状態ではマイリス (スコア) 数というのは製作者にとっていわば一番見やすいメーターです。それがモチベーションとか、次もガンバルゾーとか、そういったなにかに直結してくるので、たとえ自分でどんなに「これはいい動画が出来た」と思えても、それに対するフィードバックが得られなければ、モチベーションは下がるばかりです。前回の杯で急に数字が取れなくなった時は「まあ調子のわるいときもあるだろう」ぐらいにしか思っていませんでしたが、二回連続でこんな状況では…。次回の杯の参戦予定はいまのところ未定です。ぼくにとって目に見えるフィードバックというのは結構、やる気に影響してくるものなんです。

さて、愚痴はこのぐらいにしてコメント返しといきましょう。
>海外からなのに日本だぞw
前述のとおり、今回ちょうど用事で日本にいました。日本人が普段見ている日本とは違った視点、というのを感じ取れたら幸いです。

>もしやgoogle猫が今年も!?
「Google猫」というのは、一時期ネット上で話題になったGoogleMap上に出てくる「二本足の猫」というヤツですね。あれを動画に仕込むのは、ぼくのアイデンティティといったら大げさだけど、なんというか描いた絵にサインをするような感覚ですな。あと「女の子がサックスを吹いてるシーン」も、なんとなく毎回入れてます。

>いつもながら音楽選びセンスいいなー
今回被写体がミクなので、ミク曲からセレクトしています。ちなみに動画内クレジットで音楽を「sano taido」氏のクレジットとしていますが、正しくは「xenosounds」です (動画説明文の部分は訂正済み)。この場を借りてお詫びします。

>最近のカメラだと縦構図にすること少なくなったから新鮮だな
そうでしょうか。最近のカメラ事情はあんまりよくわかってないので何とも言えませんが、たしかに縦の写真ってあまり見ない気がします。

>日本も結構きれいな国なんだな、ありがとうup主
そういっていただけると、ぼくとしても動画を作った甲斐があるというものです。やはりそこで普通に生活していると、なかなか見えてこないものってあると思うんですよ。

>海外の海外は日本ってことか・・・
その発想はなかった。なるほど確かにそうだよなあ…。

>GJ!せっかくだから住んでる所ので見たかった
住んでる所というとコタバルですね。コタバルの場合、写真うつりの良さそうなところは何箇所か知っているんですが、ケランタンはちょっとした移動にもわざわざ車を出さなきゃいけないようにできているので、なかなか不便というか…。連日外が40度なのでうかつに徒歩で移動も出来ません。

>美しかった、さあ次は動画での実写合成をw
ぼくはこのコメントをした方に心当たりが無いといえばウソになりますね。でも動画で合成するのは静止画の334倍の手間がかかるのでたぶんやりません。ネタも今のところ無いし…。

さて、上記の通り次回の参戦予定は未定ですが、もし参加するとしたらGT6を使ったものが遂に登場することになると思います。題材を何にするかもまだ考えてませんが…。個人的事情で今月末からにわかに忙しくなることが予想されるので、しばらく各方面の更新も途絶えるかもしれません。今回の杯もメタクソな結果に終ってしまいましたが、数々の応援、マイリス、コメント、どうもありがとうございました。

2013年9月27日 (金)

第11回MMD杯総括 (大遅刻)

ちょうど今回のMMD杯の閉幕時に用事で家を開け、その後もいろいろ立てこんで総括記事も書けなかったSimacherPです。いや用事というか、要所々々でできたヒマを全部海軍事業のほうにつぎ込んじゃった故の失敗なんだけどね…。凝り性というか、一度何かにハマるとおそろしいことになる性格なもんで、まぁシャレにもなりませんや。ちなみにようやく2-4をクリアした程度です。というわけで、さっそく今回杯の二作品を見て行きましょう。左がファーストカー、右がサポートカー。



今回投票締め切り時点でネット閲覧ができなかったため、締め切り時の集計は無し。記事執筆時点での数字はファーストカーが2213再生/83コメ/150マイリス、サポートカーが同1935/48/37。応援マイリスやコメント、毎度どうもありがとうございました。有り体な数字の話をすれば、初めてファーストカーのマイリスが200を割った大会ということになりますね。個人的にはいつもどおりぐらいの自信はあった作品ですが、やはり予選終了時点で推測したように、参加作品の母数が大きくなって、票が散らばった結果、とも考えられるかもしれません。次回でのリベンジを期待したいところ。

作品そのものの解説はライナーノーツ記事にゆずるとして、ここでは主にコメント返しを行いたく思います。というか作品解説以外にあんまり書くことないんだよね。まずはファーストカーから。

>ミクさんモノクロームヴィーナス!
じつは七葉ミクさんでモノクロ写真作るのははじめてでした。カラーで見栄えのイイ写真がモノクロでも同じかというとそうとは限らないのでどうなるかと思っていましたが、まあ案外合うもんですね。

>今のグーグル猫なんじゃwww
例の「グーグルマップに出てきた二本足の猫」ですな。どうもこの子、名状しがたいキモさと魅力が混在していて大好きなのです。今後共わが作品のトレードマークにしていきたい所存。

>何処の町なんだろう
GT5のフォトモード内です。今回ドイツ・アールヴァイラー、イタリア・サンジミニャーノ広場を重点的に使いました。主に絵的な理由です。そろそろGT5の背景素材の枯渇も深刻になってきました。今回もけっきょくそのせいでツメが甘いというか、やや単調な感じになってしまったかもしれません。反省…したいところではありますが、ここはやはり素直にGT6を待ちたいです。

>ミクさんに惚れ直しました
ミクさんマジいい女。

>敢えてモノクロというのがまたいいねえ
ライナーノーツにも書いてますが、ニコ童祭の頃からあった構想です。モノクロで上手くやれれば写真屋としてはいっちょまえと考えて差し支えないかと思います。ぼくはまだまだ半丁前ですな。

>フォトジェミックも杯の醍醐味だよな。見てて落ち着く
前回杯ではkoishi氏がひさびさの参戦、今回は新たに動きをもたせた作品群が登場と、ここのところ界隈の進歩発展の勢いは眼を見張るものがあります。その中でいわば古典的な技法に頼ってやっているぼくなどは森のなかの枯れ木みたいなもんだと思いますが、そこはひとつ「枯れ木も山のなんとやら」、ということで…。

>馬の次に来たからなおのこと落ち着けるわ
「馬」というのはおそらく今回杯に参戦した「あの」動画のことと思いますが…。まぁ確かに、見たあとでは「そうだろうそうだろう」と頷くしかないような、うん。

>海外組のこう言うセンスの良さはさすがだな
ありがたいことに、よく言われるコメントではあります。ただ個人的には何か特別なことをしているというつもりはあんまりないのですが…。

>二眼レフカメラで撮影したんですな
二眼か~。今後のテーマのひとつとしてメモっておきませう。製作段階ではそんなんこれっぽっちも意識しとりませんでした。ぜんぶ正方形の写真で揃えはしましたが、考えてみるとなるほどビンテージカメラのディメンジョンですな。セルロイドを乾板がわりに使っていた時代となると20世紀以前のことですから、時代的にはありえなくもない…のかな。関係ない話だけど「キャビネ判」って響きがすごくそそるよね。

>自然すぎて一瞬どこにいるかわからんかったw
完成後しばらくしてついったで言われた話ですが、自然に溶けこませることを極めるとなると、このようにモデルが迷彩効果をかけられたようになって、地味化一直線なのではなかろうか、という話題がありました。正直そこまで考えが及ばなかった。モデルが浮いて違和感バリバリな写真はなんかいかにもアレだし、かといって巧く溶かしこむとそれはそれで存在感がなくなるという頭の痛い (ある意味贅沢な?) 悩みですね。今回の作品、ひとことで言えばやはり総じて「地味臭い」ということだったんじゃないかな~、とは大会終了ひと月経ってからの述懐。「地味臭い」という単語の中には「ミク」という文字列が混じっていますね。でもミクは地味じゃないと思います。いや思いたい。

>モノクロのほうがうまく溶け込みやすいかもね
うーん、それは一概には言えないかと。以前MMDで写真合成のやり方を解説した記事を書いた際、「上からまるごとキツいエフェクトをかけて押さえ付ける」という技法を紹介しましたが、モノクロをエフェクトと考えればさもありなんな話です。でも実際はモデルごとの相性とか、絵の合わせ方なんかがあるのでそう簡単な話じゃないと思うのです。今回も、マイリスコメのほうでしたが「モデルがちょっとシャープすぎるんじゃないか」という趣旨の意見がありました。はてさて、どっから見ても自然な映り方てえのは難しいものじゃテ。

次にセカンドカー。ライナーノーツで書き忘れたことを補足すると、動画見てみるとわかりますが最初から最後までワンカットで収めています。MMD側でちょっとカメラワークを付けて、それをPCモニターで再生してデジカメでワンカット直撮り。このカメラワーク、じつはMouse on the Keysの「Completed Nihilism/Spectres de Mouse」ライブ映像から着想を得ています。第9回の時にもライブ音源にインスパイアされて「最後の晩餐」のBPMいじってたりしたなあそういえば。魔理沙モデルは「Ki」氏の心綺楼魔理沙をベースに「にがもん」氏の魔理沙モデルのヘッドを移植したもの。簡単な改造なので近寄ってみるとボロが出ます。じっさいに撮ってみるとやはり「実写感」がいまひとつ足らなかった。ではコメ返しいきましょう。

>画質が逆に実在感を感じさせる
なるほどー。ぼくが考えていたものとはちょっと違う出来栄えになってるんですが、これはこれでOKだったということか。参考になる意見です。

>マレーの虎こと山下奉文かな?
ち が い ま す …というかみんなよく知ってるよなあ。こっちでは歴史の教科書にちょろっと名前が出てくる程度の人です。例のブラゲーで俄に日本海軍が脚光を浴びるよりも前から、軍艦マニアがけっこうまわりにいましたし、日本はもしかするとミリオタ率がなにげに高いのだろうか。

>こういう試みはどんどんあってもいいと思うんだよね
前回の杯もそうでしたが、だいたい新しいネタを思いつくと、投稿してからも「ネタかぶりとかしたらどうしよう」とか思ってる意気地なしなので、どんどん出てくるのはいいのですが心臓にわるいです。

>MMDをテレビに出力してビデオ撮影…なのか?
上にもありましたが、TVではなくPCモニターです。ブラウン管TVに出力出来ていたらすごく良い演出になったと思うのですが、あいにくウチのTVはすでに薄いほうに兵装転換してしまっておりまして。

>マレーシアから参加なんて嬉しいな。歓迎するよ
ありがとうございます。ふと思いましたが、この動画の場合、最初の方に「マレーシアMMD協会」のカットインを入れてるのでそれとわかりますが、たとえば今回のファーストカーのような動画を見て、ぼくがマレーシア人なのだというのがわかる人ってどれだけいるんだろう。いちおう毎回「MMD海外組」タグは付いているので、知っている人は知っている、というレベルかな。

以上、主だったコメントを見てきました。数字の上では苦戦した今回も、視聴者の皆さんの応援は変わらずアツいことを確認できたのが収穫、ですかね。次回杯の予定はハッキリ言ってGT6の発売時期と入手時期に依存します。もしかしたら遅刻かスキップするかもしれませんが、いずれ動画の上がるその日まで待っていてくれればと思います。それではごきげんよう。

2013年8月19日 (月)

第11回MMD杯・ライナーノーツ的ななんか

日本のコトワザに「ミイラ取りがミイラになる」というのがありまして、何かを止めようとか、捉えようとかして出ていった人がその何かに反対に捕まってしまう、というような意味らしいのですが、今まさにそのコトワザの実際奥ゆかしい意味合いを噛み締めているわけであります。他人が寝ても起きても海軍力の増強や兵装の開発、整備に明け暮れるのをツイッターで横目で見ていたら、いつのまにか自分も提督業務に携わるハメになってしまい、そのせいでMMD杯の動画にあてるはずの貴重な休暇を海軍大佐としての艦隊勤務でまるまるふっ飛ばすという快挙。おかげで動画の完成が真剣に危ぶまれました。特にその名を秘しますがあれはホンマ罪作りなゲームやで。

まあしかし、実際ミイラになっていたらこの記事は世にでることがないわけで、けっきょく青息吐息の状態になりながらなんとか動画を完成させることはできました。もともとぼくの動画は写真メインなので、素材となる写真ができていればあとは編集でくっつけるだけですから手間はかからないのですが…。



左の動画が今回のファーストカー、右がサポートです。以前の記事にて「全編モノクロでMMD杯出たいなあ」と言ってたのを覚えてらっしゃる方もいるかも知れませんが、今回のこれがつまりその動画ですね。以下、動画の解説。

まず左の動画。曲はニコニコボカロPの古参baker氏の「celluloid」。セルロイドというのはもともとフィルムが登場する前に写真用の乾板として使用されていたこともあり、今回あえて全編モノクロにしたのはその辺とかけているから、というのもあります。写真的には、サブテーマとして「ミクの冒険」というか、これまでやってきた動画ではあくまで「撮影者がファインダー越しに女の子たちを見た姿」を意識して撮っていたのに対して (カメラ目線カットとか、他の女の子と喋っているシーンとか)、今回の写真群はこう、ミクが対象者に向けて写真をとっているシーンとか、他の何かを眺めている (「心に焼き付けている」という設定) シーンとか、つまり「ミクが誰かに何かを伝えようとしている、また伝えたいものを探している」姿をかなり意識しています。なので、まじまじと見ているとわかりますが、最後のワンカット以外カメラ目線が入っていません。時折入るミクなしのカット、あれも「ミクが撮った写真」という設定でして、中盤に出てくる猫の写真なんかその最もたるものですね。肝心の「誰に」「何を」「どうして伝えたい」のかはあえて設定していません (ちょっと考えてたことはあるけど)。皆さんのご想像というか、この動画を見て何かが伝わったなあ、と感じたのであれば、それはつまりミクが伝えたかったものなのです。あー今俺すごいカッコいいこと言ったなーヤバイなーカッコいいなー

ちなみに今回の動画、もしグランツーリスモ6が順当に発売されれば、GT5素材を使用した最後の動画となる可能性が大です (それ以前にGT6の発売が延期される可能性が…とは言わない)。思えば第6回から今回まで、6回の杯すべてにおいて何らかの形でGT5 (時折GT4) のお世話になってきたわけです。本来の楽しみ方とはかけ離れたものとは思いますが、すばらしいゲームに情熱を注ぎ続ける山内Pにも感謝の意を。

さて右の動画。こちらは、以前から考えていた「直撮り素材」、「PCモニターで再生した動画をデジカメで直撮りしてうpったら雰囲気出るんじゃね?」と考えての作品。結果的に思ったより「実写感」が出ず、個人的には50点ぐらいの出来といったところ。曲は以前にも使ったことがあるMouse on the KeysのEP「sezession」より「A Sad Little Town」。Mouse on the Keysはほんとハズレが無い。EP「Machinic Phylum」から路線転換というか、スタイル変わるかもしれない、的なことを本人たちがインタビューで言っていた記憶があるんだけど、どうなるんだろうなあ。

さて、これから2週間投票期間ですので、願わくば動画をマイリスト登録して応援してくだされば、と思います。それでは閉会式後の記事でまた会いましょう。

2013年6月29日 (土)

第五回東方ニコ童祭・ライナーノーツ的ななんか

ほぼ四ヶ月ぶりの動画ですが、東方ニコ童祭に参加することに。動画はこちら。



諸般の事情により、本来投コメにて書いておくべき動画の解説を行うスペースがなくなってしまったので、ここでライナーノーツ的なのを書いていこうと思います。動画見た人で一体何人がここまで来てくれるのやら見当もつきませんが…。

曲は東方アレンジ曲のボーカルで有名な三澤秋「フォノトグラフの森」 (EP「冬空のアルペジオ」収録)。もともとこのEPは前作「夏花の影送り」に引き続き、中編小説をベースに物語性をもたせたコンセプト・アルバムみたいなものですが、曲の雰囲気が良かったのであえて採用 (原作小説もなかな魅力。「秋の空」公式サイトにて公開中)。「フォノトグラフ」というのは、19世紀に開発された記録装置で、「音を波形として記録する」ためのもの。録音するわけではなく、あくまで「音」という抽象的なものを「波形」、「図形」として可視化するためのものでした。今回の動画の場合、形式そのものはいつもやってる「実写合成」なのですが、あえて写真を全部フルモノクロにしています。フォノトグラフが「音」を「波形」という、二次元の直線の組み合わせに凝縮するように、ある音楽 (今回の歌とは限らず) をきいて連想されるであろう情景、それを強調するために、あえて視覚の一大要素である「色彩」を抜き取って、その分「景色」を浮き立たせようとしたわけです。イメージとしては「写真の森」というのか、まず森の中の大木の幹の一本一本、みたいな感じで音があって、その音の中に、これは葉の部分ですね、情景があるわけです。その情景がぼくの場合写真だった、ということですね。だから「フォノトグラフの森」。「Phorest」になってるのはぼくの造語、単に「Forest」じゃ味気ないよなあ、と思っただけのことです。ああ中二くせえ

今回製作のモデルというか、じつは「モノクロでやろう」と思ったの製作途中からなんですが、コンセプト的にはF1カメラマンの原富治雄氏が94年に作ったホンダF1のカレンダー、あれが念頭にありました。全編モノクロフィルム作品のカレンダーで、「そのまま飾って置けるように」との配慮で写真6枚・12ヶ月分がそれぞれ別紙で封筒に入れられたもの。ホンダF1のカレンダーの撮影は原氏が長らく手がけてきた仕事でしたが、本人曰く「91年頃からモノクロフィルムでカレンダーが作れないかと思って、いつも使うカラーフィルムとは別にモノクロを持ち歩くようになった」、「撮る段階から仕上がりのイメージを決めて、紙に焼く工程まで自分で仕上げた」という気合の入れよう。その写真がすごい雰囲気というかオーラだった。もともとぼくはF1が好きだからカラーでもモノクロでもF1の写真は大好きなんですが、それとは別な次元で。だから「枚数を抑えながらモノクロで魅せる」感じのモノを一度は作ってみたかったんですよね。今回のは曲の尺の関係で枚数はそんなに抑えてない (28枚ぐらいだったか) んですが、これはつぎのMMD杯で完成させたいコンセプトですね。

白黒写真というのは、最近では「あぁこれ色調おかしいな、白黒で出すか」とか「あぁこれライティングおかしいな、白黒で出すか」とか、少なくとも実写の世界ではどうもそういうクイック救済用途な使われ方が多い気がしますが、ぼくはそういう考え方に反感を持ってはいないけれど、ちょっと理解できないように思います (別にそれでいいなら好きにやればいいとも思うけど)。白黒で綺麗に撮るには白黒なりのコツとか、難しいところが色々あるわけで、まぁカラー写真と対をなすような感じのものではあるけど、決してカラー写真の代わりというわけにはいかないわけです。F1のレースで勝とうとするのにル・マン用の作戦をそのまま持ち込んでも勝てるはずはないし、逆また然り。カラーで構図がしょぼかったりライティングがわるい写真は、白黒にしたところで構図がしょぼかったりライティングがわるいままですからね。特に白黒で難しいのは、カラーのように色の組み合わせを考えなくてもいいかわりに、さっきも言ったけど視覚に訴えるはずの「色彩」が全くない世界だから、その分他の何か、構図とかコントラストとか背景の選定、そういったところにもっと気を配らなきゃいけなくなるわけですね。

モノクロフィルムは伝統的にポートレート、肖像写真とジャーナリズムに多用されてきた歴史がありますが、これだって色を吸い出して無くしてしまうことで、表情や肌の質感、あるいは写真の中で起きている出来事といった、もっと根源的な要素を引き立たせてくれるからという理由があるわけです。MMDでは扱っているのが3Dモデルだから、クローズアップでポートレートを実写と同じようにやる、というのは少しむずかしいかもしれないけど、今回はどっちかというとストリートフォトみたいな物だからなんとかなったようなもんですね。MMDでスタジオポートレートを再現するのはちょっとまだ先の話になりそうです。最近では肌の質感を再現するようなMMEのシェーダーなんかも出てきているし、それに現実の撮影で使うような光源設定なんかを組み合わせれば「出来ないことはないだろう」ぐらいには思ってるんですが、この辺はつぎに向けての課題ですな。モノクロフィルムで女の子を撮ると、上手い人がやれば本当に美しいですからね。

あ、ちなみに動画の投コメのほうで誰かキチってますが仕様です。

2013年3月 5日 (火)

第10回MMD杯総括

さて、さる1月18日に予選が開始され、そこから1ヶ月半近くに渡って開催された第10回MMD杯。今回の参戦において、ひとまずは決勝に2本の動画を進出させ (投稿のことですな)、それぞれ3月4日20:00時点で「6922再生/215コメ/632マイリス」、「2614再生/36コメ/76マイリス」を達成することができました。サポートカーの不振を尻目に個人ベストを達成したファーストカーに拍手を贈りたい気分です。再生、コメント、マイリスト、宣伝してくださった視聴者の皆さんには大きな声で乾杯を。「ゴウランガ!」



さて、動画の解説です。左のメイン動画、じつは前回杯の途中で浮かんだネタですが、その後つぎつぎに対抗馬が浮かんできて、けっきょく行動を起こしたのは去年末という始末でした。やってることは至極簡単というか、単にいつも動画で見せているMMD静止画を一度紙に焼いて、それをさらに写真にとる、といった具合。GT5はいいかげんフォトトラベルのロケがネタ切れしだしたので、ホコリをかぶっていたGT4とPS2本体を引っ張り出してきてパシャパシャ撮ってました。GT4はロケが多く、背景のバリエーションを広げられて助かりますが、カメラの使い勝手が悪いのと、マイドライバーがいないので、GT5のようにスムーズには進みませんでしたね。以前ブログで書いた日本旅行の際に紙に刷った写真を持参していき (出発日の午前4時まで延々作業を行なっていました…)、外出のたびによさげな場所を見つけては撮る、見つけては撮る、を繰り返しました。Untitledむろん動画制作のために周囲一帯を封鎖するようなご身分じゃないので、公衆の面前です。人目をはばからずバシャバシャ変な写真を撮り続けたわがプライドにも拍手…。秋葉原の歩行者天国で撮ったのもあるんですが、行き交う群衆を尻目にいきなり屈みこんで (左図参照) 撮ったカットをボツにする時はさすがに (心のなかで) 滂沱の涙を流さざるを得ませんでしたね。えーBouさんすみませんでした。ちなみに動画説明文の部分で「Special Thanks」としてBouさんがクレジットされていますが、動画1分11秒ぐらいのところのカットで、写真を持っている状態の人がBouさんです。あのカット、臨時に思いついたのでもうちょっとリファインの余地があるというのか、イメージと違うんですよね…。でもまあいいや。

音楽は攻殻機動隊サントラより大好きな曲を。この動画、じつは音楽がなかなか「スポットにはまらず」何度も曲を変えては上げ直すハメになりました。そのせいで致命的なエラーをひとつ見落としてしまいまして…。担当投稿者はケジメのためにセプク・リチュアルを行いましたのでやすんぜよ。ロケはぜんぶ日本です。マレーシアロケも出来ればやってみたいですが、暑さと移動の問題でちょっと難しい気もします。まあ、日本ロケを行ったことで日本人視聴者に訴求するナニカを加えることが出来た、というふうに考えることにしませう。ひとつ残念というか、やり残したことがあるとすれば、事前にテストプリントをやっておかなかったので、紙に焼いた時の写り具合 (どこが飛ぶ、どこが潰れる、etc) までチェックできなかったんですね。なので見せたい部分が潰れてたり飛んでたり、といった写真がちらほら出てます。まあ製作スケジュールがかなり緊迫してたので、どのみち修正は出来なかったかもしれませんが。

次は右のサポートカー。日本でぜぶらさんにお会いした際にけっこう1052モデル関係のお話をしたのですが、その話をきいてなんというのかな、今まで東方動画にかまけてミクさんのほうをほっぽり出していた自分の製作体制を見直したくなって、その結果の動画です。音楽は「kk2」氏作「声」、序盤のブレス地獄などかなり前衛的な曲です。ビデオ部分はかなり実験要素というか、試したかった演出など含んでいるのですが、おおむね好評のようで良かったですね。しかしマイリス100以下とは、宣伝不足もさることながらやはり根本的に出来が悪かったんだろうなあ…。もともとレースの世界でのサポートカーというのは、ファーストカーがポシャった場合の保険要員としての性格もあるので、ファーストカーが元気に走っていれば事実上サポートカーの役目はないんですよね。むろん動画の世界ではそれほどエグい序列は付けませんが、どうしても宣伝などで後手に回ってしまいがちだったということでしょう。これも御多分にもれず超強行スケジュール下での製作でした。前日午前1時に実作業をはじめて、翌日正午過ぎまでぶっ通しで作ってました…。

さて、以下コメ返し。長いので格納しています。まずは左の動画から、続いて右の動画です。

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2013年2月28日 (木)

MMD静画メイキング: MMDとはなんだったのか

さて、ふたたびMMD×フォトショップ・静画メイキング・シリーズです。今回取り上げるのはこちらの静画。



見てわかりますがアリスの部分以外まったくMMDを使ってません。もともとこういう感じの絵は、いわゆる「デジ絵」時代の到来にともなってPixivなどでよく見られるようになったもの (だと思う) で、「裏」部分にテクスチャやブラシなどできらびやかな装飾を施してあるのが特徴です。してこれをMMDでやる必然性は全くないような気がするのですが、50万円のペンタブを持っていてこれと全く同じかそれ以上のレベルのアリスを手描きできるならともかく、ペンタブも才能も持ってないけどこういう絵は作りたいんだッ! という人にとってはMMDが大きな力になるわけです。しかしこの絵の場合、まずフォトショップが必要なこと (頑張ればGIMPでも出来る気がしますが) と、最終的にやはりペンタブがあったほうがやはりやりやすいと思うのですが…。ペンタブだけなら3000円、4000円ぐらいのものがヨドバシなんかに売ってたので、本格的に絵を描くのでなければそれぐらいのものでも十分ですが。



00

まずは背景のテクスチャを用意いたします。「紙」「布」「鉄錆」「コンクリート」といったモチーフのフリー・テクスチャがウェブ上で多数配布されているので拝借いたしましょう。紙や布ぐらいなら自分で撮影して「自家供給」することも出来ます。今回はイメージどおりの効果を得るためにテクスチャを重ねることにします。





01

最終的にこのような感じになりました。4枚重ねで、各レイヤーのセッティングはそれぞれ画像の通りです。これがいわばキャンバス部分となるのです。








02

あとの工程で一括して彩度を上げるプロセスがあるので、ここでは思い切りデサチュレートしておきます。「色相・彩度」調整レイヤーを追加して彩度をぐぐぐっと落とします。







03

MMDで背景色が白/黒の状態からPNG形式で出力すると透過部分を出力できます。エッジ部分をガンガン加工していくので、出来上がりのイメージより少し大きめにとって出力します。







04

レイヤー画面下の日章旗のようなマークをクリックしてレイヤーマスクを追加します。次にブラシツールを選択し (ショートカットキー「B」)、赤丸で示したアイコン (ブラシが並んでいるアイコンをクリック→ウィンドウ右上のメニューアイコンをクリック) してブラシプリセットの選択画面を呼び出します。デフォルトの状態ではフォトショップに同梱してあるブラシしか選択できませんが、このブラシパターンというのもウェブ上で多くのフリー素材が配布されているので、使わないという手はありません。テクスチャ同様自作可能な部分ですが、自作するのはテクスチャよりはるかに面倒です。


*テクスチャ、ブラシなどの素材は、「DeviantArt」などのサイトから「Free Photoshop Textures/Brushes」などで検索すると色々出てきます。ひと通り、基本的なパターンを揃えておくと便利でしょう。

05

まずは水彩パターンをひとつ選んで、矢印方向に向かってグラデーションがかかるような感じでエッジ部分をボカシます。ぼくはマウスクリックでこの操作を行いました。ブラシの模様そのものを使った絵作りをする場合、ペンよりはマウスのほうがやりやすいように感じます。ブラシの不透明度やパターンそのものの影響で、結果はまさに千変万化するので、この工程にこれといった特解はありません。絵画同様、作る人の考え方です。




06

Ctrl-Shift-Nで新規レイヤーを作成し、アリスレイヤーの下に持ってきます。









07

さて、ブラシパターン本領発揮です。この操作は、一般的には使用するブラシパターンの数、バリエーションが多いほど「映える」ようになりますので (無論例外はあるし、上手い人なら1~2パターンで纏めてみせることも出来るかもしれませんが)、多少面倒でもワンストロークごとにブラシパターンを変えていくのがよいでしょう。アリスの外側部分に絵の具を散らすような感じで色を「落として」行きます。アリスの服の部分ならブルー、髪の部分なら金色 (ぼくはスポイトツールを使いました)という風に、色を合わせます。



08

ここで別レイヤーを作って、さきほどブラシで色を塗ったレイヤーの上に持っていきます。パターンブラシツール (ブラシパターンでがしがしやるのと大差ないかもしれませんが、こっちはテクスチャがおまけでついてくるのです) を選択し、主に赤線で囲った部分を塗ります。矢印で示したプルダウンメニューで、テクスチャをいろいろ変更できます。この部分のテクスチャもブラシ同様、フリー素材がありますが、今回はそこまで使いませんでした。




09

さらに新規レイヤーを一枚作ります。ブラシツールに戻して鉛筆やハードブラシなどのボケ足が短い、「硬い」線を選択して、サイズを2~5ピクセル前後と細く設定します。スポイトツールで色を拾い、ランダムな感じでバックドロップ部分に線を描いていきます。この作業にペンタブを使うかマウスを使うかは自由です。ぼくはペンタブ (この間日本で買ってきたアレですね) を使いましたが、別に厳密な図形を描くわけではないのでマウスでぐちゃらっと描いてしまっても問題ないでしょう。



10

パターンブラシをふたたび選択し (本来はこの操作は先のパターンブラシ・レイヤー上で行うのがよいのですが、ここではそのまま描き足しています。自信がなかったり慣れていない場合、後から修正したい場合は操作ごとにレイヤーをまとめておくのが安全です)、パターンを選んで矢印方向に軽く描き込みます。





11

せんでもいい工程ですが、気分的にやってしまいました。ハードブラシでサインを入れています。「絵」の感じを出したかったのでしょうか。








12

アリスレイヤーの上に白黒調整レイヤーを追加し、下のレイヤーにクリッピング (白黒レイヤーを右クリック→「クリッピングマスクを作成」) します。この操作を行うことで、直下にあるアリスレイヤーにだけ白黒の調整効果が適用されるのです。






13

白黒レイヤーの不透明度を落とし、調整ウィンドウから強くしたい色を調整しますと、このように色調の抑えられた、落ち着いたトーンになります。今回、アリスの服装のワンポイントとして「赤」が際立っているので、「レッド系」スライダを右側 (プラス方向) に振りますと、その色が際立つようになります。反対にスライダを左側に振ると、その色がよりいっそう落とされた感じで表示されるようになります。




14

最後にトーンカーブレイヤーを一番上に追加しまして、全体の色調を調整します。ここではRGB (全体) の他に赤、緑、青チャンネルを独立して調整していますが、もちろんRGBチャンネルのみで調整をおこなってもよいのです。







Alice06E1

最終的に出力されたものがこちらになります。BowlRollアップローダーに今回使用したPSDファイルを参考用にアップロードしておきます (http://bowlroll.net/up/dl14942) ので、そちらも参照するとよりいっそう理解が深まることと思います。

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